2012年02月18日

review:榎本裕一 山口英紀 二人展《2/10、2/16》

review:榎本裕一 山口英紀 二人展《2/10、2/16》

榎本裕一 山口英紀 二人展
ギャラリー広田美術
東京都中央区銀座7-3-15 ぜん屋ビル1階
03-3571-1288
2/10(金)〜2/25(土)日休
11:00〜19:00

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榎本裕一 “untitled (rose)”

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山口英紀 “四季 −春−” 10M 紙本・着色


Yuichi Enomoto, Hidenori Yamaguchi
Gallery Hirota Fine Art
7-3-15-1F,Ginza,Chuo-ku,Tokyo
03-3571-1288
2/10(Fri)-2/25(Sat) closed on Sunday
11:00-19:00



まったく異なるメディアの二人の作家をひとつの空間に収め、ユニークな響きが生み出されています。

奥野ビルでの展示が印象に残っている榎本裕一さん、今回もお馴染みの盃状の立体に彩色が施される作品を発表されているのですが、モチーフとなる景色(その多くは展示空間の至近だったりもするのですが)をその場に再現することが叶わないこともあってか、ひとつの色彩が均一に塗布されたキャンバスにその立体をマウントする展示法を取り入れ、画面に作り出される空間のひとつひとつが独特の気配を醸し出します。

朝顔の淡く繊細で清楚、何より爽やかな色彩をそのかたちに精巧なグラデーションで再現し、キャンバスと盃状の立体による寧ろ無機的にも思えるほどの構成のなかに可憐な美しさがしっかりと創出されているのが何ともいい感じです。キャンバスの色彩はそれぞれ土や漆喰の壁などを彷彿とさせる何となくナチュラルなものが選ばれていて、伺うと作品(盃状の要素)の色彩が映えるものを採用されたとのことなのですが、華やぐ色彩の奥に控えめにしっとりと優しさが広がっているように感じられるのも心地よく感じられます。


山口英紀は、今回は銀座での展示ということもあり、この界隈のランドマーク的な場所として数寄屋橋のスクランブル交差点に目を留め、ちょうど交番と向かい側の位置から定点で眺め、その四季を描き分けた作品を発表しています。
さらに横一列に4点が並べて展示されていることで、ひとつの視界ですべての季節を見比べられることもあり、構図が硬質かつストイックなまでに統一されていることによって表出されているそれぞれの情景の差異もいっそう繊細に提示されます。

眼前に横たわる横断歩道。そのぼんやりとした白と淡いグレーの広がりが、その向うに佇む季節ごとの衣服を纏う人々の佇まいやそれぞれの季節で表情を豊かに変える桜の木、さらには煉瓦造り風の交番のどっしりとしておだやかな威厳を引き立てます。加えて、圧倒的な写実性に水墨特有の滲みを重ねて霞むような幻想的な気配も漂わせ、明らかな現在の気配をもどこか浮かび上がる記憶のような感触さえ奏でているのも面白く感じられます。



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posted by makuuchi at 10:00| review | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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